バイク史の中に埋もれている過去のバイク達を、歴史の中から掘り起こそう。
2005年モデル YAMAHA EC-02

・交流同期電動機・定格出力0.58kW・最高出力1.2kW/2,250rpm・車両重量47kg・バッテリー種類リチウムイオンバッテリー・発売当時のメーカー希望小売価格¥209,790

▼新しい「原付」、エレクトリックコミューター
「EC-02(イーシーゼロツー)」は、2005年4月に発売開始された100%電気で走る原付スクーター。2002年に登場したエレクトリックコミューター・パッソルに続く第2弾モデルでした。動力は後輪ハブ部にある超扁平面対向型ブラシレスDCモーターで、脱着式リチウムイオンバッテリーの電力で走るというモノ。このバッテリーは家庭用100V電源から充電でき、6時間の充電でだいたい25km〜30kmの航続距離。スペアのバッテリーも搭載可能で、速度は標準モードで30km/h、パワーモードだと40km/hといったところ。

▼EC-02試乗インプレッション
イグニッションオンでもまったく無音。アクセルワイヤーのない右グリップをひねると、意外にも力強い出足にびっくり。これは電気モーターならではの特性で、一気にパワーが立ち上がるから。パワーモードにしておくとあまりストレスを感じないスピードで走れます。ただし、航続距離は20kmぐらいに落ちます。それにしても、音もなく進んでいく感覚は新鮮で、いかにも新時代の原付といった感じ。アクセルを戻すとワンウェイクラッチが切れてエンジンブレーキはまったくかからないですが、これはこれでなかなか楽しい乗り味。

▼リチウムバッテリーに改良の余地アリ
なによりそそられるのはユニークなそのフォルム。五角形のアルミダイキャストフレームの質感も高く、サイドパネルは取り替えも可。お洒落な店舗のディスプレイにも似合いそう。また、ハンドルとステップを折り畳むことが出来て、クルマなどへの積載が楽々。EC-02はオイルレスなので、オイルやガソリン漏れの心配なしに横倒し保管がOKなのです。さて、こんなユニークでイケてるEC-02でしたが、リチウムバッテリーが充電時に熱膨張でショートする可能性があるということでリコールが発生。ヤマハは対策に追われることになりました。

▼2007年、惜しくも絶版車に
リコールに伴い、バッテリーの改善に取り組んだヤマハでしたが、あまりにもコストがかかるということで2007年9月、「EC-02」は新規販売が中止。残念ながらここでエレクトリックコミューターの流れは途切れてしまったのです。しかし、2008年、いままさに排ガスゼロの乗り物が求められている時代。バッテリーが進化し、再びEC-02のようなエレクトリックコミューターが登場する可能性は大です。いや、必ず登場するハズ。そんな時代の先駆け・EC-02、覚えておきたいバイク史の中の1台です。

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